徳島大学病院放射線科専門研修プログラム

放射線科領域専門研修プログラム

プログラムの概要・特徴

実臨床における放射線科の役割は、X線撮影、超音波検査、CT、磁気共鳴検査(MRI)および核医学検査などを利用する画像診断、画像診断を応用した低侵襲性治療(インターベンショナル・ラジオロジー:IVR)、および放射線を使用して種々の疾患の放射線治療を行うことにあります。

放射線科領域専門制度は、放射線診療・放射線医学の向上発展に資し、医療および保健衛生を向上させ、かつ放射線を安全に管理し、放射線に関する専門家として社会に対して適切に対応し、もって国民の福祉に寄与する、優れた放射線科領域の専門医を育成する制度であることを基本理念としています。そして、放射線診断専門医または放射線治療専門医の育成の前段階として、放射線診断専門医および放射線治療専門医のいずれにも求められる放射線科全般に及ぶ知識と経験を一定レベル以上に有する「放射線科専門医」を育成することを目的としています。
放射線科専門医の使命は、画像診断(X線撮影、超音波検査、CT、MRI、核医学検査等)、IVR、放射性同位元素(RI)内用療法を含む放射線治療の知識と経験を有し、放射線障害の防止に努めつつ、安全で質の高い放射線診療を提供することにあります。

日本医学放射線学会が認定し日本専門医機構が承認した放射線科専門研修プログラム新整備基準では、放射線科専門医制度の理念のもと、放射線科専門医としての使命を果たす人材育成を目的として専門研修の到達目標および経験目標を定めています。本研修プログラムでは、研修施設群内における実地診療によって専門研修の到達目標および経験目標を十分に達成できる研修体制の構築に努めていますが、実地診療のみでは経験が不足する一部の研修については、日本専門医機構が認める講習会(ハンズオン・トレーニング等)及び e-learningの活用等によって、その研修を補完します。

2023年度徳島大学病院放射線科専門研修プログラムは上記の新整備基準に従い、3年以上の専門研修により、放射線科領域における幅広い知識と錬磨された技能、ならびに医師としての高い倫理性、コミュニケーション能力およびプロフェッショナリズムを備えた放射線科専門医をめざし、放射線科専攻医を教育します。

プログラム統括責任者氏名

原田 雅史

指導担当医師数

48名(2022年4月現在)

研修施設

基幹施設

徳島大学病院放射線科

連携施設

徳島県立中央病院、徳島赤十字病院、徳島市民病院、吉野川医療センター、高松赤十字病院、
高松市立みんなの病院、屋島総合病院、愛媛県立中央病院、東徳島医療センター、鳴門病院

関連施設

徳島県立三好病院、半田病院

研修期間

3年

プログラム内容

研修はプログラム制で実施し、研修期間は3年間以上です。専門研修プログラムにより研修を開始した日をもって研修開始日とします。

専門研修の質を保障し均一化をはかるため、必ず専門研修施設群の複数の施設をローテート研修します。専門研修期間のうち少なくとも1年間以上は日本医学放射線学会認定の総合修練機関で専門研修を行うことを必須とします。また、放射線科専門研修プログラム新整備基準では、基幹施設での研修は6カ月以上とし、連携施設での研修は3カ月未満とならないようにすることが定められていますが、本プログラムでは各施設1年単位でのローテートを基本としています。専門研修関連施設での研修は、非常勤医師として専門研修基幹施設の管理・責任の下に行われ、常勤医師としてのローテート研修は行いません。

(1)専門研修1年目

  • 知識:放射線科診療に必要な基礎的知識・病態を習得する。
  • 技能:研修指導医の管理のもと、診断や治療に必要な画像検査が実施可能な技能を習得する。
  • 態度:医師として、医の倫理や医療安全に基づいた適切な態度と習慣(基本的診療能力)を身につける。

(2)専門研修2年目・3年目

  • 知識:放射線科専門医レベルの放射線診断、IVR、放射線治療の知識を2年間で習得する。
  • 技能:放射線科専門医レベルの疾患に対し、専門研修指導医の管理のもと、放射線診断、IVR、放射線治療が実施可能な技能を身につけ、必要に応じ専門研修指導医の援助を求める判断力を2年間で身につける。

知識、技能は研修コースの相違で段階的に習得できない場合があり、3年間で確実に習得することを目指します。また、年次ごとの目標は一つの目安であり、研修環境や進捗状況により柔軟に対応します。
専門性を持ちつつ臨床研究活動に携わり、その成果を国内外の学会で発表し、論文を作成します。さらに後輩の指導にもあたり、研究・教育が可能な総合力を培います。また、日本医学放射線学会認定教育講習会を、必要回数、受講します。
3年目までに習得した知識、技術をさらに深化・確実なものとし、放射線科専門医として診療できるよう専門医試験に臨むとともに、サブスペシャルティ領域専門医(放射線診断専門医または放射線治療専門医)の方向性を決定します。

研修コース

研修には以下の3コースが設定されています。どのコースに進むかは希望を聞いた上、相談で決定します。

・コースA:専門研修基幹施設を中心に研修する基本的なコースです。基礎・臨床研究を体験できる体制が整っている基幹施設ではリサーチマインドも滋養します。

・コースB:専門研修連携施設を中心に研修するコースです。専門研修期間施設での1年間の基本研修修了後、専門研修連携施設で臨床医としての実地研修に重点をおきます。専門研修連携施設は原則として1年ごと異動しますが、諸事情により2年間同一施設で研修することもあります。

・コースC:専門医取得と博士号取得を同時に目指すコースです。大学院に進学し、専門研修基幹施設の徳島大学病院ならびに専門研修連携施設で、臨床現場での研修と臨床系研究および講義を両立しながら博士号取得をめざします。サブスペシャルティ領域の研修も、学位が取得できるまで同様の状況が持続します。

取得可能な専門医

放射線科専門医

募集定員

5名

選考方法

書類審査および面接により選考します。

雇用条件

各診療科担当者にお問合せください。

連絡先

原田 雅史
電話番号:088-633-9283
E-mail :masafumi@tokushima-u.ac.jp

関連リンク

http://radiology-tokushima.com/radiology/