愛媛大学医学部附属病院耳鼻咽喉科での研修報告(2013.2.4-8)

高知大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科 医員 長尾明日香

この度、私は2013年2月4日から8日までの5日間、愛媛大学医学部附属病院耳鼻咽喉科にて研修の機会を頂きました。今後の診療におけるヒントを沢山いただき、とても充実した研修を行う事が出来ました。
今回の研修内容はいわゆる「○○専門研修」という特定の診療や手術手技を学ぶものではなく、日常の手術、外来、研究を見学させていただくという研修でしたが、今の私にとっては最適の内容でした。

私は1年間高知大学で耳鼻咽喉科医として後期研修を行い、業務に慣れるも基礎的な勉強の部分が不十分です。また、当科は比較的少人数の仕事環境であり、当初より外勤など一人で診療する機会も多いため、他の先生(特に他施設)の診療を見学して勉強する機会が意外とありませんでした。今回の見学により、新たな知識を得るのみならず、「今の自分に何が足りないか、今何をすべきか」をより実感できたと思います。

他大学からきた見学生という事もあり、先生方は手術中の所見や診療のコツについて丁寧に教えて下さいました。先生方の解説はとても分かりやすく、そして実際に診療を間近で拝見することにより、座学では学べない知識も得ることができました。これまで勉強不足ながらも多忙にかまけて、おざなりにしてきた部分が明確となり、今後の勉強のモチベーションが上昇しました。
また、研究についても大いに興味深く研修させていただきました。愛媛大学では代々引き継がれた動物実験モデルもあり、若い先生方が院生として日々研究されています。そんなお忙しい時間を割いていただき、スナネズミを用いた聴力に関する研究を見学、実習させていただきました。普段何気なく目にしている学会発表の研究も、実際に手順を間近で見ることができ、体感することができたのは今回でしか味わえない貴重な体験でした。
さらに、医局にて学年の近い先生方と沢山お話できたのも大きな収穫でした。推薦書籍を教えていただいたり、臨床についてお話するのもさながら、やはり年が近い先生のあり方を拝見するのは大いに参考になるものです。

短い期間でしたが、多くの知識、多くの診療のヒント、そして大いにやる気を奮い立たせる事ができました。この気持ちを1日でも長く保ち、業務の合間を縫って精進していきたいと思います。本当に充実した素晴らしい研修を行う事が出来ました。また機会がありましたら、是非研修させていただきたいと思います。携わって下さった先生方、スタッフの皆様方に心より厚く御礼申し上げます。